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いま思うこと(4) 取り組む姿勢

控え選手の活性化が鍵

「何人かの選手は子どものように見えた。プレーをする十分な時間がある中で10回ほどボールを蹴っていたが、自分が思ったようにチームメイトにボールを届けることができていなかった。私は慢強い性格なので選手たちに『あと5球のチャンスを上げよう』と言うだろう。そして『この5球で相手にボールを届けられないのなら尻を蹴るぞ』とも。理解しなければいけないことは、自分たちはプロのサッカー選手であり、仕事であるということ。決して趣味ではない」(デットマール・クラマー)

 これは、クラマー氏がアビスパ福岡の練習を見学した際に、福岡に対する印象を聞かれて答えた言葉です。技術の未熟さはもちろん、取り組む姿勢について言及した一言を聞いた時は情けないと思うと同時に、60年間も指導者をされてきた目は鋭いなと思ったものです。後日行われた講演会でも、福岡の選手たちの取り組み姿勢についての物足りなさに言及されていましたが、いまトレーニングを見るとき、改めて、この言葉の重さを感じます。

 福岡には才能豊かな若い選手たちがたくさんいます。ところがトレーニングを見る限り、出場機会を得られない選手たちのパフォーマンスは上がらず、アピールする姿勢も強くは感じられません。もちろん、自分なりに一生懸命にトレーニングを積んでいると思いますが、それは十分のように感じられません。厳しい言い方をすれば、才能を持ちながらも、それを発揮しようとする姿勢に物足りなさを感じることが多くあります。

 控えにいる選手が自分の力を100%発揮するだけでは足りません。誰が見てもレギュラーを脅かすだけのパフォーマンスを発揮することが必要で、同じことをやっていてもレギュラーとの差は縮まることはありません。トレーニングの量も質も、そしてメンタル面の強さでも、レギュラーを凌駕しなければならないことを強く意識してほしいと思います。出場機会が得られない原因のすべては自分の中にあるのです。

 1年で48試合を戦うJ2は、固定された16名だけで戦い抜けるリーグではありません。いま出場機会のない選手たちが自分の力をレギュラーと同様にし、同等以上のパフォーマンスを発揮することで厳しい戦いを乗り切ることができます。ただ、現実問題として、今の福岡は固定したメンバーで戦わざるを得ない状況にあります。

「良いだけではだめ。よりよくなることが大切。Just do it!」
クラマー氏が残していった言葉を、いまこそ出場機会を得られない選手たちに実行してほしいと思います。
(続く)

コメント

北斗の件に関して、丁寧なご返事ありがとうございました。 
それから、お忙しいところ申し訳ありませんが、もう一つ教えて頂きたい事があります。
私は戦術とかサッカー理論とかは、わからないので‥イマイチ、リティのやりたいサッカーというのが具体的にわかりません。
リティのやりたいポゼッションサッカーと言うのは、自分達は余り動かずに、早いパス回しで相手を動かして、その隙を突いて攻撃を仕掛けるということですか? 代表や仙台がやってるような人もボールも良く動くサッカーとは別物のように感じるのですが‥それで前の動きが少ないのかなあと思って見ています。
もしそうなら、今のサッカーは前線の選手もプレスをかけてくる中で、パスだけを通すっていうのは至難の業ではないかと思うのですが‥実力に差があるチームには通用しても同レベルか格上のチーム相手には厳しいような‥やはり仙台のように人も動かないと難しいのではと勝手に思っています。 その辺のところでも選手の迷いがあるような気がします。 選手の意識のズレが余計にやりたいサッカーをわかりにくくさせてるのでしょうか? 唯、私がわかってないだけかもしれませんが‥的外れな質問かもしれませんが、今後の観戦を楽しくするために、教えていただければ幸いです。

>だいちゃん さんへ

 ご丁寧な書き込みありがとうございます。すこし長くなりますが、できるだけわかりやすいように書いてみたいと思います。

 福岡が目指しているポゼッションサッカーとは、人もボールも動かしながら相手を動かし、そうすることで相手にできる隙を突くサッカーです。そういう意味では、代表や仙台がやっているサッカーと同一部類に入るものです。

 ただし、微妙に違いがあります。たとえば、仙台はダイレクトパスを使って、パスのテンポが速いパス回しですが、福岡のパス回しは、しっかりと足元でキープしながらのパス回しですから、そのテンポはゆったりとしています。激しく動き回るというよりは、的確にスペースへポジションを移動してパス交換をするというスタイルです。

 また、ミスが起こる確率の高いダイレクトパスを多用することはなく、相手の穴が大きくなるまでボールを持ち続け、行けると思ったら瞬間に、縦へ2、3本のパスを送り込んで一気に仕留めます。相手の穴が大きくならない場合は、横パスやバックパスを使って元に戻し、そこから相手が崩れるまで人とボールを動かしながら同じことを繰り返していきます。目を見張るようなパス交換で相手を崩すスタイルではありません。

 中々、縦へ入れないため、早く前へ行けと思われる方もいらっしゃるようですが、前に急がないテンポこそ福岡のリズムです。何本も、何本も回し続けてゴールまで辿り着く、その過程と結果をひっくるめて、「そう来るのか」と唸るようなパス回しを目指していると言えます。詰将棋や囲碁のように、理詰めでひとつずつ積み重ねていくようなサッカーだとも言えます。縦に急いでいるときは、一見、攻めているように見えますが、そういう形から点を取ったことは、ほとんどありません。

 ただ、悪い時の福岡は、だいちゃんさんが感じていらっしゃるように人が動きません。それで、どうなるのかというと、だいちゃんさんが指摘されていらっしゃる通りの状況に陥り、上位チームに勝てないという結果になっているわけです。

 福岡の弱点は、ビルドアップの起点になる最終ラインにプレッシャーをかけられると慌ててしまうことです。その結果、やみくもに前に蹴ってしまったり、無理につなごうとしてミスをしてしまいます。そうなると自分たちのリズムが狂い、相手のテンポに合わせ、そして人の動きがなくなっていきます。相手のプレスをかわす技術なり、的確な周りのサポートが必要なのですが、これがうまくいきません。これは、福岡の目指すスタイルからくる欠点というよりも、技術・個人戦術の問題だと言えます。

 前からプレスを掛けてくることや、ビハインドを負った相手がリスクを犯して前から出て来るのは現代サッカーの定石ですから、そのプレスに慌ててしまうようでは、サッカーそのものが成り立ちません。かわすことができなかったらどうすればいいのかということではなく、かわせなければやられるということです。まさに、そこが勝負の分かれ目と言えると思います。

 ただ、現実にできないのであれば、あるいはできるようにならないのであれば、緊急避難的な凌ぎ方を考えておかなければいけません。逆に言えば、それがないから、押しこまれた時に慌ててしまうのかもしれません。緊急避難的方法など必要ないようにしてほしいのですが、それができない現状では、緊急避難用の約束事を決めて、それを選手間で徹底させなければいけないと思います。

面倒な質問に答えていただきありがとうございました。 具体的な分かりやすい説明で、良くわかりました。

やはり、アビスパも人が動く事が前提にあるのですね。 パス回しだけに頼るにしては、パススピードは遅いし、人が動いてパスコースを作るにしては、選手が動かずにパスの出所を見てるだけという場面が多々あるので、私としては、見ていてストレスの溜まることが多かったです。

複数年かけて昇格を目指すのであれば、選手の成長を待つしかないですが、1年で復帰を目標にしているのですから、中倉さんが言われるように、選手の迷いを取り除く意味でも多少の約束事は必要かと思います。
大事な第3クールです。 そろそろ現実を見据えた柔軟な対応が必要だと思います。
未だに続く選手間の意識のズレを同じ方向に向かせるのも指導者の能力の一つだと思うので、選手・監督・コーチ陣でしっかり修正して、面白いサッカーを見せてもらいたいと思います。


 私も、サッカーはド素人です。14日の仙台戦で、身も心も凍えてしまい、妻の愚痴にも、しばらく何も話ができない状態でした。仙台の右サイドがよくみえる席でした。ラインにはった13番が、DFを引き連れて内に誘い込み、14番が開いたスペースをいいように使って攻め込まれているのを、何度もみせつけられました。ポゼッションサッカーについてかなり分かりやすく教えていただいているので、このサッカーのディフェンスはどうしようとしているのか、教えてください。ただ単に1対1なのでしょうか。その割には、長野は下がったまま、まっているだけのような気がしてなりません。攻守が渾然と入れ替わるのであれば、仙台のような守に転じたときのプレスの強さや、佑昌が何度もひっかかたオフサイドトラップなど、ラインの統率があまり感じられません。この試合だけでなく、なにか守りにあたふたする、決定的なピンチになる、相手のミスを祈るような場面が多いように思います。もちろん、わたしも、昨年までのサッカーより楽しいサッカーだと感じますが、上位に勝てないなら…。もうどこかでお書きになっているのであれば、記事を教えてください。

>かずや さんへ

 コメントありがとうございます。
 サッカーはド素人と謙遜されていらっしゃいますが、よく見ていらっしゃるなと感心しています。

 さて、福岡のディフェンスですが、まず第一にボールをポゼッション(保持する)することで、相手に攻めさせないという考え方が福岡のディフェンスの基本にあります。ただ、100%保持するなどということはできませんから、その場合は4-4-2のソーンディフェンスで守ることになります。自分の受け持つゾーンを決めてマークを受け渡していく方法です。

 1対1の守備が福岡の基本と書きましたが、それはマンマークという意味ではなく、ゾーンで守りながら、高い位置でボールホルダーにプレスをかけ、そこで1対1の勝負を仕掛けて奪い取るという意味です。以前のように守備に人数をかけて網を手繰るように追い込む方法と、今の方法と、どちらがいいのかという問題ではなく、やり方の違いということです。人数を前に欠ける分、どこかで、誰かがリスクを負わなければなりませんから、1対1で頑張るということが必要なわけです。以前より、多少は危なっかしい場面が出てくることは仕方のないことだと思います。

 しかし、1対1の個人勝負だけで守備を構築しろということではありません。当たり前のことですが、すべての局面で勝てるわけではありませんから、止められなかったらどうするかということも考えて周りがカバーに入っていなければいけません。ところが、福岡の問題はカバーするという行為がおろそかになっていることです。守備戦術が間違っているというのではなく、実行の仕方に問題があるということです。

 よく見られるケースは、布部が高い位置からボールを奪いに行った時に、誰もフォローしておらず、しかも、布部が前に出ることで空いたバイタルエリアのカバーをしていないため、布部をかわすことができた相手は、バイタルエリアでフリーで前を向いた状態になります。こうなっては攻撃の主導権は相手にありますから、最終ラインもむやみに前に出られず、その結果、好き勝手にサイドに振られたり、裏に決定的なパスを出されてしまうわけです。

 3人で囲んでも簡単に突破されてしまうのも同じ理由です。確かに囲んではいますが、それぞれが単独で1対1の勝負を仕掛けているので、相手は、1人ずつ順番にかわしているだけです。通常は3人もの選手をかわすことは難しいことですが、高い個人技を持つ選手であれば、単に1対1を3回やっているだけですから、突破することはそれほど難しくないと思います。

 また、バイタルエリアでフリーで前を向かれてしまっては、最終ラインは動けないものですが、それにしても、最終ラインに厚みがないのも気になるところです。特にCBの2人がの横に並んでいることが多く、1人がボールホルダーにアタックして、もう1人が余ってこぼれたボールをフォローするという関係が上手くいっていません。また、真横に並んでいるため、簡単に突破されてGKと1対1という場面を作られることにもつながっています。

 キーワードは連動ということですね。誰かが1対1を仕掛けたら、その状況を見ながら周りの選手が判断し、臨機応変にポジショニングを変え、フォローに行く人、カバーに行く人というように連動しなければいけません。ただ、それができないというのであれば、やはり、簡単な決まり事を作って、その約束通りに動くということも必要かも知れません。臨機応変さのない守備は面白みに欠けるでしょうし、相手のアイデアある攻撃を仕掛けてきたときには対応が難しいかもしれませんが、大半の部分では凌げるようになるはずです。

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