「フットボールな日々」は、INSIDE-WEB内のコンテンツとして移転します。ご愛読いただいている方はブックマーク等の変更をお願いします。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ただゴールだけを目指して



「鹿島は、とても大変な状況の中、いろんな人たちの想いを背負って戦っている。そして、サポーターの人たちも、大変な状況にも拘わらず福岡までやってきてくれる。その気持ちは尊重しなければいけない。けれど勝負は別。うちは1試合でも早く勝ちたい状況にあるので、明日は勝つためにプレーしたい」。鹿島戦を翌日に控えた28日、城後寿は朴訥とした口調で、しかしはっきりと話してくれました。少しも手を抜かず、一生懸命プレーしなければいけないと常々口にする城後。明日、その想いをピッチの上で表現するつもりです。

 鹿島との対戦は、城後が待ち望んでいた試合でもあります。2年前の天皇杯、城後は愛媛に勝って鹿島と対戦することを非常に楽しみにしていました。しかし、愛媛戦で負った大けがのために鹿島との試合への出場は叶わず。自分の力がJ1屈指の強豪に、どこまで通用するか試す機会を失ったままでした。そして29日、再び鹿島と対戦する機会がやってきます。「すごく楽しみにしていた試合」。それは城後の2年分の想いの積み重ねです。

jogo_2.jpg
jogo_3.jpg
「あの時とはポジションも、チームの状況も違う。あの時あった差が、今はどこまで縮まっているか試すチャンスの試合。内容がいいことに越したことはないが、それよりも大事なのは勝点3。勝つことだけを考えてプレーしたい」。あの時はカテゴリーが違うという絶対的な差がありました。しかし、今回は同じJ1の舞台で戦うチーム同士。「Jリーグで一番強いチーム」(城後)である鹿島をリスペクトしつつも、強い気持ちで立ち向かいます。

 勝利のために求めるものは自らのゴールです。
「清水戦では決定機を何回も作り多賀ゴールが奪えなかった。自分は3、4回の決定機を外しており非常に責任を感じてる。それにチームとしても、個人としても、ゴールを決めなければ勝利は見えてこない。昨シーズンは相手の裏へ抜け出してゴールを決めることが多かったが、明日もそういうシーンを作りたい」。
その回数は多くはないかもしれません。それでも、目の前にスペースへ抜け出した時、迷うことなく左足を振り抜く準備はできています。

その瞬間を思い描いているのは城後本人だけではありません。チームメイトも、レベルファイブスタジアムで声援を送るサポーターも、スタジアムではない何処かで思いを送っている人、そして、アビスパに関わる全ての人たちが、その瞬間を待っています。城後は、そんな様々な人たちの想いを背負ってゴールを目指します。それが、誰もが望んでいる勝利と言う二文字を運んでくることを信じて。
スポンサーサイト

静岡の夜

これが「しぞーかおでん」。静岡県民のソウルフード。奥に見えるのは静岡割り。

 23日、どんな内容の試合をしても敗戦と言う結果は重く、飲む気を失いかけたのですが、いちいち落ち込んでいてはリーグ戦は戦えません。気を取り直して静岡の夜の町へ。目当ては「静岡(しぞーか)おでん」と「静岡割り(焼酎の緑茶割)」。B級グルメを名乗るのなら、決して外せない名物です。ホテルでもらった地図を片手にぶらっと青葉横町へ。とりあえず横町の一番手前にあるお店を覗くと、偶然にも福岡の記者が勢ぞろい。狭い店内をかき分けるようにして同席させてもらいました。

 お店の名前は「三河屋」。創業は昭和23年で、もともとは屋台だったお店です。静岡おでんだけではなく、フライや串焼きなどもあり、店内の様子も屋台そのまま。ご夫婦で切り盛りされていますが、2人の醸し出す雰囲気が何とも穏やかで、初めて来た気が全くしません。そして、いくつになっても仲がいい2人の様子がカウンター越しに伝わってきて、温かな気持ちにさせてくれます。なるほど人気店なわけです。お酒は味の良さだけを味わうのではなく、その空間を丸ごと楽しむことにあるからです。

うわさ通り、おでん鍋には真っ黒なスープが。けれど不思議なくらい辛くない。
創業は昭和23年。大将と、おかみさんの人柄も魅力のひとつ。
 さて、静岡おでんには、黒はんぺんが入っていること、牛すじで取った黒いスープであること、串に刺してあること、青のり・だし粉をかけること、駄菓子屋で売っていることの、5つの条件なるものがあるそうですが、なるほど、真っ黒なスープで満たされたおでん鍋の中に、串に刺された具が鍋に突き刺さるようにして立っています。その中からチョイスしたのは、静岡おでんの定番である黒はんぺんと牛すじ、そしてちくわの3品。味を確かめるために辛子は付けずに、青のりと、かつおぶし粉をお好みでかけて口に運びます。

 おでんです(笑)。熱々、ほくほくを口に入れると、身も心もあったまります。真っ黒なスープでも醤油辛さは全く感じず、なんだか不思議な気分にさせられます。そして静岡割りをグイッと喉に流し込みます。「ちょっと濃いかな」と言うのが第一印象。けれど、飲み続けているうちにアルコールだということを忘れてしまうから、あら不思議。だからといって悪酔いはしません。この日は三河屋で4、5杯。2件目でも3杯ほど飲み干しましたが足取りはしっかり。翌朝もすっきり爽快でした。

 そして追加で頼んだのが、すじぼこ、餅の信田巻き、こんにゃくです。「すじぼこ」とは、魚の小骨や魚皮の部分も一緒にすり潰してかまぼこのようにしたもので、関東で「すじ」と言えば、こちらを指すのが一般的です。そして、なぜか串カツもガブリ。どれも、これも、とても美味でした。各地を歩いていると、もう一度行きたい店や、近くにあれば毎日でも通うのにと思う店を見つけることがありますが、三河屋も、そのひとつ。必ず再訪しようと店を後にしました。そのためには、J1定着が必須条件。楽しみながら、身が引き締まった夜でもありました。

こちらは「すじぼこ」とこんにゃく。 特性ソースをたっぷり吸いこんだ串カツも、大将お勧めの一品。もちろん、二度づけ厳禁。 赤ちょうちんが独特の風情を漂わす青葉横町

狙い通りの試合も勝点3を落とす

悔しさが残った静岡遠征。次は必ず雪辱を果たす

 今シーズンのアビスパのサッカーは、どういうものか。それを明確に表現してくれた試合でした。そして、J1を戦い抜く手応えも得られた試合でした。しかし、結果は敗戦。「ゴール前に攻めた回数はうちの方が多かったと思うし、決定的なチャンスもあった。それを決められないと勝っていくのは難しい。すごく分かりやすい課題が見つかった試合」(松浦拓弥)。点を取れなければ敗れるという当たり前のことを教えられた試合でもありました。

「いい守備が、いい攻撃をつくる」。再開前に選手たちが口にしていた通りの内容でした。いい距離感を保ったブロックを形成し、高い位置からプレスをかけて清水のプレーを制限。そして、ここぞというところで守から攻撃へスイッチを切り替えてボールを奪い、そのまま人数をかけて素早くゴール前へ運ぶ。全員の意思統一が図られたサッカーを見ながら、最悪とも言える状態から、よくぞここまでチームのレベルを引き上げたなと感じていました。

 後半は、メンバーとポジション、そしてシステムを変更して試合の主導権を奪おうとする清水に押し込まれる場面が増えましたが、それでもシュートは打たせず。そして、鋭いカウンターから決定機を演出するなど、清水に傾きかけるリズムを効果的に寸断していました。90分間の中では、相手がリズムを刻む時間は必ずあるもの。その時間帯にズルズルと主導権を明け渡さないことが大切で、そういう意味では、後半の対応も問題なかったと感じています。

 試合の主導権を握っていたのは間違いなくアビスパで、足りなかったのはゴールだけでした。しかし、勝点を取れる試合で、確実に勝点を積み上げることがJ1定着の必要条件。勝点3を落とした試合でした。「手応えも、悔しさもあるが、『手応えがあった』でシーズンが終わってしまっては意味がない。今日は勝点を取れなかった悔しさの方が大きい」とは中町公祐。篠田善之監督をはじめ、選手全員が悔しさ一杯の表情を見せていました。

 けれど、それも終わったこと。厳しい戦いの世界では、次の試合でも同じパフォーマンスを発揮できる保証はどこにもなく、また、細かなところを見れば改善すべき点は、まだまだあります。清水戦を詳細にわたって整理し、悔しい思いを力に変えて、次の鹿島との戦いで勝点3を手に入れる準備をすることが最優先事項です。「決定力不足」という安易な言葉に敗因を求めるのではなく、攻守に渡って、さらに質を高めていくことが必要だと思います。

 | HOME |  »

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。