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粘り強さの証明の逆転勝ち



 岡山のいいところと、福岡の課題がぴったりと重なる試合は、予想以上に難しい展開になりました。しかし、最後は福岡の力勝ち。前半の戦い方に大きな課題を残したものの、率直に言って、力強くなったなという印象を持ちました。リズムが悪い時間帯には慌てずに丁寧にボールをつなぎ、後半になると、どんな相手にも勝るフィジカルの強さをベースにリズムを刻み、勝負どころでゴールを決めて一気に流れを引き寄せる。ここ数試合続く流れは過去にはなかったパターンで、そこに福岡の新たな変化を感じています。

 粘り強くなった要因は自分たちのサッカーに対する自信だと思います。「状況が悪くなっても、しっかりとつないで動かしていれば自分たちの時間が必ずやってくる」と選手たちは口々に話していますが、その自信が、苦しい時にロングボールに頼るという課題を克服し、ボールをつないで相手を動かすことで、勝負どころでフィジカル的に優位に立つという状況を作り出しています。ここぞというところでゴールを決める城後寿の活躍がチームに勢いを与えているのは言わずもがなです。

 また、失点をしても、勝負が決まる追加点を与えないのも勝ち続けている大きな要因です。天皇杯を含む直近の5試合で先制点を喫した甲府、富山、岡山のいずれの試合でも、決勝ゴールを奪われてもおかしくないピンチを招きながら、そのたびに体を張ってゴールを許しませんでした。岡山戦も、ゴールライン上からヘディングでクリアした山形辰徳、GKとの1対1のシーンを作られながら、必死に戻ってシュートをブロックした柳楽智和、そして、度重なるファインセーブを見せた六反勇治の活躍があったからこそです。

 しかし、これから厳しさが増すJ1昇格レースを勝ち抜くためには、やはり、先制点を与えないことが何よりも肝心。力が拮抗した者同士の対戦では、そうそうチャンスがあるわけではないからです。僅かな隙も見せずに試合を運ぶこと。そして、少ないチャンスを確実にものすること。それが勝利への条件です。勝利したことを自信にしつつ、先制点を喫する試合が続いている原因を分析し、課題を修正する必要があります。勢いだけではJ1昇格は手に入れられません。

 そして迎える千葉戦。この試合ですべてが決まるわけではありませんが、今シーズン最初の山場であることはもちろん、今後の昇格争いに大きな影響をもたらす試合であることは間違いありません。福岡にとっても、千葉にとっても、勝点3が必要な試合。「勝たなければけいない」と思うのか、「全力で勝点3を取りに行く」と思うのか、その微妙な違いが勝負を分けるような気がしています。そして、福岡はあくまでもチャレンジャー。いつものように目の前の試合を100%の力で戦って勝点3を取りに行くだけです。
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まもなくキックオフ



 富山戦が終わったばかりのミックスゾーンで、現在の福岡を象徴するような言葉が聴けました。その言葉は「次は千葉戦。大一番ですね」と声をかけた時に返ってきました。
「いや、その前に天皇杯があります。しっかりと岡山に勝って次の試合につなげたいです」(城後寿)。
 自分たちにとって一番大事なことは先のことではなく目の前にある次の1戦。リーグ戦であれ、天皇杯であれ、福岡の戦う姿勢に変化はありません。

 田中誠も同じように話していました。
「リーグ戦とは違った気持ちはあるし、大会の雰囲気も違う。けれど、目の前の試合をしっかりと戦うという意味では、これまでと少しも変わりはない。次に控えている千葉戦をいい状態で迎えるためには、富山戦で自分たちのサッカーが表現できなかった部分を岡山との対戦でしっかりと出して、その上で勝つことが大事。そのために、今までと同じようにしっかりと準備したい」

 さて、その天皇杯初戦の相手は岡山。過去の対戦成績は単なる結果でしかなく、これから始まる戦いを方向づけるものではありません。しかし、対戦相手の岡山には2年間で1敗3分と勝ちがなく、北九州市長杯でも敗れているとなると、意識せざるを得ません。
 もちろん、1年以上に渡って勝ちがないのはそれなりに理由があるわけで、それこそが福岡が直面している課題のひとつ。岡山戦に勝利することは、天皇杯の2回戦を突破するということに加えて、リーグ戦のこれからの戦いに弾みをつける意味も持っています。

 4日のトレーニングは試合前日ということもあって、いつものように、いくつかの約束事を確認する程度のトレーニングでしたが、それでも、随所に何としても岡山に勝つという気持ちが伝わってくるものでした。いつもなら、2、3人がPKを蹴って締めくくるのですが、11人がPKを蹴ったのは、延長戦、PK戦がある天皇杯のレギュレーションを意識してのこと。万全の準備を整えて岡山に乗り込みました。

 晴れの国・岡山は今日も晴天。しかも、天皇杯の季節とは程遠い猛暑の中での試合は、いつものように簡単な試合にはならないと思います。これまでの対戦の嫌な空気を払拭するためには立ち上がりから攻め込みたいところではありますが、不用意な攻撃は相手に隙を与えるばかりか、体力の浪費にもつながります。気持ちはチャレンジャー。けれど、ゲームをデザインして90分間決着を付けてほしいと思っています。
 さて、間もなくキックオフ。もちろん、3回戦進出を手土産に福岡へ戻るつもりです。

流れを変えたワールドクラスのゴール



「立ち上がりにやられ、その後も危ないシーンを作られ、草津戦と同じような展開になりかけた」(田中誠)。その言葉通り、富山戦は非常に難しい試合でした。開始早々の失点以降はボール支配率で上回り、富山の両サイドのスペースを使い、時には裏のスペースを狙いながら自分たちのサッカーをしようと試みるものの、プレーに緩急をつけられずに決定的なチャンスを演出できないまま。堅守からカウンターを狙う富山の狙い通りの展開にはまってしまったように見えました。

 そんな展開を変えたのが城後寿の一発でした。一瞬のスピードで抜け出して躊躇なく振り抜いた左足から放たれたワールドクラスのゴール。このゴールで全ての流れが福岡に傾いたように思います。そして、2列目から鋭くゴール前へ飛び出して、中町のスルーパスに合わせた2点目。絶妙な場所にボールを出した中町のプレーも見事でしたが、大久保が落とした瞬間に城後がスペースに向かって走り出した時点で勝負ありでした。

 その城後が、この日も口にしたのは、自身のゴールの喜びではなく、チームの勝利に対する喜びと感謝の言葉でした。「勝てたことが良かった。そして遠くまでやってきてくれたサポーターへの恩返しのゴールになったんじゃないかと思う。気持ちよく福岡に帰ってくれたら自分も嬉しい」
 リハビリ期間中に、精神的に強くなったと話す城後ですが、精神的な逞しさと、誰もが認めるポテンシャルの高さが融合されて、いま覚醒の時を迎えているように思います。

 そして、私の目に印象に残ったもう1人の選手が大久保哲哉でした。先発を外れた時、「いろいろと難しい。でもメンタル的に落ちても何もいいことはない。やることをやるだけ」と自分に言い聞かせるように話していた大久保。自分の置かれた状況を受け止めて、いま何をすべきなのか、チームの勝利のためにできることは何かだけを考え、この日の2点をお膳立てしました。様々な思いが胸の中に渦巻いていたことは想像に難くありません。けれど、それをプレーで跳ね返した姿は見事でした。

 さて、試合直後の率直な感想は「粘り強くなったな」というものでした。悪い流れを全員で我慢し、勝負所を逃さずに勝点をものにする。「90分間で勝点3を取る」という姿勢がチームに定着しつつあるように思います。しかし、まだまだ。選手1人、1人が口にするように、福岡はあくまでもチャレンジャー。これからひと山も、ふた山もあるリーグ戦を変わらぬ精神で戦い続けることが何よりも大切です。千葉との大一番も、必要以上に気負わずに、いつもと同じ思いで戦ってほしいと思っています。

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