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飛び込んできたビッグニュース

 某出版社の依頼を受けて、福岡市市民スポーツ賞表彰の取材を終えて帰宅したところ、ビッグニュースが飛び込んできました。
「中倉さん、もう帰宅してしまいましたか?永井がキリンチャレンジカップ(4/7 vs.セルビア代表@長居スタジアム)の代表に選ばれて記者会見を開くんですが、そちらも取材してもらうわけには・・・」
 早速、バスに飛び乗って天神に逆戻り。サッカーをする者なら誰もが夢に見るW杯に挑戦することになった永井の姿を見てきました。

「全然考えていなかったのでびっくりしました。まさかメンバーに入るなんてという感じです。今回がW杯南アフリカ大会の日本代表に選ばれる最後のチャンスなので、全力でアピールしたいです。限られた人にしかチャンスはないので、そのチャンスを活かしたいですし、大学の代表として誇りを持って、プロ選手に負けないプレーをしたいと思います」(永井謙佑)
 さぞかし緊張しているかと思いきや、いつもと変わらぬ飄々とした態度で話す姿を見ながら、改めて大物だなと感じました。

 そして、記者会見に同席した乾真寛福岡大学サッカー部監督は、次のように話して永井にエールを送りました。「単に若手だから選ばれたというのではなく、日本一のスピードという彼にしかない特長が評価されてのもの。今回の選考は、残り10分、15分を切ったところで、数少ないチャンスを、日本代表がどれだけものにできるのかという観点からのものだと思う。スピードあるFWをラストに投入するというシミュレーションでセルビア戦にチャンスがもらえて、そこでアピールできれば、最終の23人に残る可能性も見えてくる」

 永井に初めて声をかけたのは2006年11月12日、博多の森球技場(現レベルファイブスタジアム)で行われた全国高校サッカー選手権大会福岡県大会決勝戦の後のことでした。その姿は初々しく、全国大会に出られることだけが嬉しいといった感じの青年でした。そして富山第一と対戦した本大会の1回戦。観衆のほとんどが富山第一目当てでしたが、時間が経つにつれて永井のプレーに引き込まれ、途中からは九国大付属高校がロングボールを蹴るだけで、「ウォーッ!」という声が上がるようになったのを思い出します。

 高校の時から知っている選手が、しかも、福岡の特別指定選手だった昨年は気軽に話しかけていた選手が、具体的にW杯出場を目指す立場になったことに、何だか不思議な、同時に、なんとしてもW杯の舞台に立ってほしいという感情が沸いています。総合点では他の代表選手に分があるかもしれません。けれどスピードなら誰にも負けることはありません。どうしても1点を欲しい時の武器としてて最終メンバーに残ることは、決して夢物語ではないと思っています。簡単ではないでしょうが、是非、最終の23人のメンバーに選ばれることを願っています。
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満開の桜の下で



 永里源気の先制点が全てだったように思います。ゴールが生まれたのは、堅守を誇る富山の前にボールをキープしながらもチャンスが作れずに嫌な流れになりかけていた時間帯。記者席で試合を見ながら、昨年の対戦のようになってきたなと思いはじめた矢先でした。ゴールネットが揺れた瞬間、スピードと運動量で富山の隙を鮮やかに陥れた永里のプレーに、思わず声を挙げてしまいました。富山にしてみれば、ほんの一瞬の出来事。堅守をベースにするチームの流れを断ち切った時点で勝負ありでした。

 選手たちも口にしていましたが、5-0という結果ほど完勝と言うわけではありませんでした。ゲームの入り方は決していいものではありませんでしたし、前述の通り、前半の立ち上がりは相手のリズムに飲み込まれかけました。先制点直後には決定的な場面を作られ、流れを大きく引き寄せたにも拘わらず後半の頭はドタバタとし、ロスタイムにはゴールを決められてもおかしくないシーンを2度も作られてしまいました。勝利の陰にはいくつかの危ないシーンが隠れているのも事実です。

 しかし、そういう危ないシーンを切り抜け、ここしかないという時間帯に先制点を奪い、相手が盛り返して流れを奪われそうになったときに追加点を奪うのは、甲府、札幌戦と同じ展開。攻守に渡って勝負所をことごとく抑えることで、ゲーム全体を見渡せば、相手につけ入る隙を与えない試合に仕上げています。それが今の福岡の好調の要因。これも、90分間でゲームをどのようにコントロールするかを、しつこい位に意識してきた開幕前の準備が実を結んでいるということだと思います。

 選手たちが自分たちの力を過信していないことも、いい状況を作り出している要因のひとつです。敗れた柏戦を含め、いずれも手応えを感じられる試合をしながらも、それぞれの口から出てくる言葉は、「手応えという感じはない」「決してスコアほどいい内容ではない」「もっと、もっと良くなっていけるはず」というものばかり。自分たちには足りないものがあり、常に自分たちが目指すサッカーを追求することに意識を集中させ、真摯にサッカーと向き合っている姿を見るにつけ、いいチームになったなと思います。

 けれど、「福岡の力は本物か?」という質問に対してYESと答えるには、まだまだ早いと感じています。サッカーの神様は決して優しくはありません。これから、手を変え、品を変えて福岡を試すはずです。そして、サッカーの神様が仕掛けた壁に行く手を阻まれるときが必ずやってきます。その壁を乗り越えてコンスタントに勝点を積み上げられた時、初めて福岡は強くなったと言えるのだと思います。終わってしまえば、素晴らしい勝利も単なる過去の出来事でしかありません。変わらぬ気持ちで日々の準備を続けること。今の力を本物にするには、その姿勢が欠かせないと思います。

福岡の力が試される1戦



 明日は2週間ぶりのホームゲーム。福岡の好調ぶりを映像でしか見られなかったサポーターにとっては待ち待った試合です。心配されていた天候も、yahoo!天気情報のピンポイント天気予報によれば晴天に恵まれる模様。満開の桜とともに期待が高まる試合でもあります。「明日は2週間ぶりの、今シーズン2度目のホームゲーム。来てくれるお客さんのために、僕たちは勝つアビスパを見せなければいけない。特に明日の試合は勝ちにこだわって戦いたい」と丹羽大輝は話します。

 さて、「サッカーというスポーツに正解はない」と言われるように、勝利を目指すための手段や方法は千差万別。これをやれば勝てるという絶対的な手段や方法はなく、実に様々なスタイルのサッカーが存在しています。その中で強者に共通していることは、チーム全員の意識が統一され、自分たちのサッカーに徹底してこだわれるということ。以前、鹿島の取材をしたときに、監督、チームスタッフ、選手に至るまで、全員が同じことを口にする姿を見て、強いチームとはこういうことなのだなと感心したことがありました。

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 そしていま、福岡は誰もが同じ言葉を口にしています。「2勝1敗は終わったこと」「まずは守備から入ってゲームをコントロールする」「ホームでの富山戦は非常に大事な試合」、そして「相手云々ではなく、自分たちのサッカーをやれるかどうかが大事」。まるで判を押したように同じ言葉が返ってきます。

 それは、全員が同じベクトルを持って、そこへ向かって集中していることを表わすもの。チームの状況としては、非常にいい状況にあることは間違いありません。それは、程よい緊張感と、程よいリラックスが混じり合った選手たちの表情からも窺えます。

 しかし、それは強者になった証明ではありません。今の状態は、どんなチームとも戦えるだけのまとまりのあるチームになったということだけ。そのチーム力をベースにして勝点を重ねることでチームは本当の力を付け、それがチーム全体の統一感を更に強くし、そして、更に大きな力を得ることへとつながっていきます。大事なことは、チームに吹く上昇気流を利用して、具体的に勝点を積み重ねること。敗戦の後の富山戦はチームにとっては非常に重要性の高い試合であると言えます。

 リーグ戦は、ひとつ、ひとつの試合の積み重ね。そういう意味では、どの試合も等しく重要であり、等しく勝点3を狙いにいかなければなりません。けれど、勝点は同じ3でも、開幕戦と同様に、単なる36分の1ではない試合が存在します。福岡にとっては、それが明日の富山戦です。「過去3戦の力が本当であることを証明しなければいけない試合。次に敗れれば過去の3試合が何だったの?ということになる。結果にこだわって戦う」(丹羽大輝)。満開の桜の花のもとで、福岡の力を示す試合をしてほしいと思います。

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