フットボールな日々
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中倉一志

Author:中倉一志
Jリーグ登録フリーランスライター
福岡に住み、アビスパ福岡をはじめ九州のサッカーを中心に取材活動を続けている。「サッカー」と名前さえつけば、どんなカテゴリーでも見ることを信条としている。

[掲載媒体・出演番組等]
 KBC(九州朝日放送)テレビ・ラジオ
 天神FM「バモス・アビスパ」
 週間「サッカーマガジン」
 サッカー専門新聞「EL GOLAZO」
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 Jリーグファンサイト「J's GOAL」
 sports navi「コラムコーナー」
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 他、多数

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草津戦で見えた課題
勝利を目指した草津戦だったが・・・

 福岡が目指している戦い方のポイントは2つあります。ひとつは最終ラインを高くして中盤をコンパクトに保つこと。そしてもうひとつは、90分間を通して一貫した戦いを続けることです。先日のブログで少し触れましたが、私が気になっているのは後者の方。甲府、徳島、岐阜、そして山形の試合では同じようなパターンから、それまでのリズムが一転してピンチに追い込まれる傾向にありました。そして、草津戦でも同じ顔を見せてしまったように思います。

 守備戦術という点では、岐阜戦までと、それ以降には明確な差があります。最終ラインを上げることで中盤のスペースを消すようになってからは3試合で1失点。対戦相手の攻撃力の違いも考慮しなければいけませんが、相手のFWをオフサイドに仕掛けたり、ピンチの場面で体を張ってゴールを守るというプレーも見られるようになり、十分に効果が表れていると見ていいと思います。ただし、ゲームの進め方という点では課題は依然として残っているように思います。

 第10節までのうち、仙台戦を除く勝てなかった3試合で共通する傾向は、スコアが動くとチームのバランスが崩れ始めるということです。自分たちのゴールか、相手のゴールかにかかわらず、攻撃の選手は前がかりになり、守備の選手がラインを押し上げなくなり、間延びした中盤を相手に使われてしまいます。そして、縦に大きく蹴りだしたクリアが直接相手にわたり、そこから二次攻撃を受けて、時間の経過とともに状況がどんどん苦しくなるという試合を続けています。

 そして草津戦。スコアに関係なく同じやり方を続けることを確認して試合に臨んだのですが、後半に入ると福岡は戦い方を変えてしまいました。出てくる相手に対して攻め返そうとして前に出る前線と、守る意識が働いたのかラインを下げた守備陣。久永辰徳が奪ったゴールは守備から転じたもので、チームの狙いとする形でしたが、相手に合わせてバタバタと前へ出る攻撃陣と守る守備陣という図式は変わらず、同点に追いつかれたのは当然だったと言えます。

 前線にボールが納まらないという問題はありましたが、この日の前半は狙い通りのサッカーで主導権を握っていました。しかし、90分間を思い通りにプレーすることは不可能で、そういう時間帯には一度ゲームを落ち着かせることが必要です。それを試合前にチームとして確認していながら実戦の中で全員の意思統一ができなかった。それが草津戦でした。なぜ、ゲームを落ち着かせることができないのか。徹底して話し合い、徹底して具体的なトレーニングをする必要があると思います。戦術を整えても、その使い方を誤れば効果はありません。