|
|
|
復活をかける広島戦
|

福岡は11日、再び前に歩みだすための重要な1戦を迎えます。熊本戦から中4日。それは決して十分な時間ではありませんが、その時間をフルに使って出来る限りのトレーニングを積んできました。「広島に勝つことだけを考えて、戦う姿勢と気持ちを前面に出してやっていこうと思う。大量失点で負けていることに考えることはあるけれど、みんなへこんでいないし、練習もしっかりやってきた。後は結果が付いてくればいい」(山形辰徳)。戦う気持ちは十分に取り戻しているようです。
何かを変える。それがこの4日間のテーマでした。オフ明けの8日は、まずミーティングから。その席で田部GMは「この2試合が今のチームの実力だとは思っていない。自信を失う必要はない。けれども、大量失点で負けているのも事実。その現実を見る必要もある。一番大事なのは次へ向けての準備。一歩、一歩、やるしかない。自分たちの力で、それを変える何かを起こして欲しい」と選手たちに訓示。そして、復活へ向けてのトレーニングが始まりました。
翌9日。練習が終わった後、選手たち全員がピッチの中央に車座になって選手ミーティングを始めました。時間にして30分超。引き続き行われたチームミーティングの後も、選手はその場に残って意見を交わしあいました。「監督に言われて出来なかった、だから監督のせい、というふうにはしたくない。やるのは選手。選手が力を出せるようにピッチ内外で話し合って結果を出していきたい。とにかく気持ちは離しません。それぞれが100%の力を出してくれるはず」(布部陽功)。いい話し合いが出来たようでした。
そして、リトバルスキー監督はフォーメーションを3−5−2に変更することを決断しました。「一番のポイントは選手たちにとって、どういう形が一番やりやすいかということ。4バックはカバーリングやマークの受け渡しなど様々な判断が求められるが、3バックにすることで、どう守るかがハッキリすると思う」。そして、「3バックにすることでDFの強みが出る。前よりもプレーが明確になるし、今の状況を打開するにはいいことだと思う」とは久永辰徳。選手たちも布陣の変更を前向きに捉えています。
そして今日(10日)、中村北斗は話してくれました。「いまは1戦、1戦をしっかりと戦って、ファンやサポーターの信頼を勝ち取りたい。広島に勝てばチームとして自信もつくし、周りも、まだまだいけるという雰囲気になれるはず。ましてホームゲーム。どんな状況になったとしても、いいゲームにしたい。広島からは点を取りたいし、相手には何もさせたくない」。後は結果を手に入れることだけ。難しい試合になることは間違いありませんが、全ての思いをピッチとボールにぶつけてくれることを願っています。
|
|
2日開けて
|

湘南戦から中2日というタイトなスケジュールで臨んだ熊本戦。立ち上がりは不器用ながら落ち着いた試合運びをしていると見ていましたが、結局のところ、また同じことの繰り返しになってしまいました(詳細レポートはJ's GOALをご覧ください)。選手も、監督も、コーチも必死で戦っていることに間違いはないのですが、結果として、それぞれの思いがひとつになっていません。チームの問題というよりも、クラブの抱える問題が非常に根深いものであることを感じざるを得ません。
さて、サッカーには正解がないと言われるように、10人いれば10人が違った考えを持っているのが当然で、どのやり方が正しく、どのやり方が間違っているということはありません。重要なことは、いくつもある選択肢の中から、置かれている状況、持っている力、相手との力関係などを判断材料にして選択した戦い方を徹底することにあります。それは一方的に指示するのではなく、チームとして納得する形で決められなければならず、その役割と責任を担っているのが監督です。
しかし、監督にとってそれ以上に大切なことは、目標を達成するために選手が全力でトレーニングに取り組む姿勢と環境を作ることであり、その目標に向けて一体となって試合で戦う集団を作り上げることだと思っています。そして、それを勝利という結果に結び付けることで、その姿勢をさらに強固なものにしていかなければなりません。今の福岡は、それとは程遠い状況にあるわけですから、リトバルスキー監督の責任は大きいと言わざるを得ません。
その一方で、選手が個々の役割と責任を果たせていないという現実もあります。チームに一体感がないということを考慮しても、集中力を欠き、単純なミスを繰り返し、それを何試合も続けてしまう姿勢は、プロとしての責任を問われても仕方がないと思います。一般的に、記者会見という公の場所では、監督は相手チームの欠点には具体的に言及しないものですが、2人の監督から堂々と指摘されるという現実は尋常ではありません。
その中で、フロントはリトバルスキー監督が投げかけた問題に対し、当面は現体制を維持することを決めました。しかし、現実問題としてチームは自発的に方向性を大きく変えることは難しい状況にあります。にもかかわらず、現状維持という結論を出すのであれば、フロントが強く働きかけて、大きく動き出せる力をチームに与えることが絶対条件。監督、コーチ、選手の責任が転嫁されたわけではありませんが、フロントが具体的にどう働きかけるかが非常に重要になったといえます。
|
|
がんばれ!アンクラス 〜苦しい時は原点に
|

アビスパと同じく福岡を代表して戦う福岡J・アンクラス。今年は、なでしこリーグディビジョン1(L1)昇格に向けての3度目のチャレンジとなるシーズンですが、こちらも苦しい戦いが続いています。1勝1分1敗で迎えた第4節は4日、レベルファイブスタジアムにASエルフェン狭山を迎えて行われましたが、終始、狭山に主導権を握られる苦しい展開。64分に失点を喫し、そのまま0−1で敗れてしまいました。なでしこリーグ参戦後、初めて黒星が先行することになってしまいました。
今年のディビジョン2(L2)はJEFと高槻がややリード。それを大原、狭山、福岡が追いかけるという展開で進んでいます。しかしながら、上位と下位の力の差が大きいL2では上位チームの取りこぼしは考えにくく、L1昇格を果たすためには上位2チームをしっかりと追走し、直接対決に勝負をかける必要があります。下位チームから確実に勝点を奪うことはもちろん、上位2チームを追走する対抗グループ同士の潰し合いに巻き込まれないことが絶対条件と言えます。
その状況の中での2敗は、昇格争いに大きな影を落としています。しかも、例年のよううな、はつらつさも消えてしまっています。えてして負けている時というのはこういうものですが、その戦い方に不安が残る試合になってしまいました。選手が必死になっているのは間違いないのでしょうが、それを表現する方法がわからない、そんな感じを受けます。はっきりしない戦いを続けるうちに相手に主導権を奪われ、後半は必死に走り回るけれども空回りする。狭山戦は、そんな印象を持ちました。
技術は昨年よりも上がっていると思います。しかし、それがそのままチームの力にならないのがサッカーの難しいところ。改めてコミュニケーションスポーツの難しさを感じずにはいられません。おそらく、意思統一ができていないのが不振の原因なのでしょうが、それもきっと「ほんの少しの差」。けれども、その「ほんの少しの差」がある限りチームとしての力のすべては発揮できない。サッカーとはそういうスポーツだと思います。
試合後に河島監督とも話しましたが、結局はサッカーの原点に戻ることが大切なのかなと思います。まず相手よりも走る。1対1で負けない。奪われたら奪い返す。戦術というものは、それだけでは決着がつかないから、あるいはより有利に自分たちの力を発揮するために考え出されるもので、原点の部分がおろそかになってしまえば、そこから先は成り立ちません。次のホームゲームは少し空いて6/15のJEF戦。首位にチャレンジする大一番ですが、はつらつとした戦いを見せてほしいと思っています。
|
|